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別に、好き好んで拘っているわけではない。
こんなの、もはや強迫障害以外の何ものでもない。
だって、原画1枚仕上げるのに、電動消しゴムの芯が4,5本なくなる。
片足1本描くのに20分以上掛かっている。
なのに仕上がりは酷い。洒落にならない。
気が付けば、泣きながら作業している。
線を引くのが怖くて仕方がない。

仕事の内容が難しいというわけではない。
キャラクターもシンプルだし、バイトと掛け持ちということで
作業も軽いところを選んでもらっている。
だからこそなのだ。
逃げ込んだはずの得意分野で、線の1本からコテンパンに否定される。
前の会社では「動画には向いていなくても原画に上がればもしかして~」
なんて思う余地があったけど、
これでもう何処にも言い逃れできる場所はない。

自分は絵が下手だ。
修正用紙の向こう側から演出さんや作画監督の舌打ちが聞こえてくる。
誘ってくれた後輩や、制作さんの声が聞こえてくる。
「のびのびと~」なんて言われたけれど、
今にも首を吊ってしまいそうな心持ちでいっぱいである。
針先のような鉛筆の先で、自分の手首や目玉を切り裂いてしまいたい。

だからと言って、それに立ち向かったところで何になる。
この世界に身を置いたところで、365日のほぼすべての24時間を
線の配置に捧ぐプロを相手に、中途半端な掛け持ちが敵う訳が無いし、
敵ったところで生活の保障もなく、ツライ毎日が待っているだけ。
きちんと自分の力量や現状と向き合うのであれば、
この仕事からも退くことが正しい答えであるのだろう。

今はもう、商業アニメに携わることに何の面白みも感じていない。
夢も憧れもなくなった今、
線を引くのが嫌で嫌で仕方が無いというのに
どうしてここにしがみつく理由があるのだろうか。

アニメを作るのが嫌いなわけではないのだ。
自分の自主制作は、遺書みたいなものだもの。
意地でも続けてやる。

とにかく、自分は今でも繊細で滑らかな線のコントロールができずにいる。
どうしても、引かれた線の上を上手くなぞれない。
なのに、他人の評価が怖くて仕方が無い。
期待されたり、失望されるのが怖い。
作監さんにも、演出さんにも、動検さんにも、元同期にも、
親にも、友達にも、知り合いにも、知らない人にも。

それは自分が何よりも他人の評価の中に自分の価値を置いているから。
だから誘いも断れない。
挙句、自分自身にも失望されて、
なんとなく首吊り用に柔らかいロープまで買ってきてしまっている。

だけど、まだ早い。
自分はまだ、絵に成っていない。
そう、自分にとっての本当の価値はいつも他人の評価の中にある。
この殻の中から抽出されて、出力された作品にこそ、
本当の価値はあるのだ。

それが広く評価されてこそ、自分の意味は成就される。
逃げ道はいつだってそこにある。
だけど、まだまだ形にしたいアイディアがたくさんある。
それまではまだ、消えるわけにはいかないのだ。

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